vol.14 鳥は夜、静かに眠れるのか?

ホシハジロ
ホシハジロ

夜になると、ほとんどの鳥たちが「ねぐら」へ戻って眠りに就きますが、なかには餌を探してうろうろするものや、静かに獲物を待つものもいるようです。しかも、就寝中も熟睡とは呼べない状態なのだとか。

 

夜の海を飛ぶアオサギ

アオサギ
写真A:夜の海を前に佇むアオサギ

1月のある晩。地元の駅近くで食事をした後、海に面した道を歩いていると、斜め頭上から「ばっさばっさ」と大きな音が。羽ばたきのする方を見ると、波の無い穏やかな夜の海面の上を、大きなアオサギが一羽飛んでいます。

 

鞄からカメラを出す間もなかったので飛び去った方向へ歩いて行くと、排水機場の柵の外に、街灯に照らされて佇むアオサギが。三脚はありませんが、手すりを使いカメラを安定させて数枚撮影することに成功しました(写真A)。

 

ホシハジロでした

夜空を舞うアオサギの姿を撮りたかったのですが、20分くらい待ってもほとんど動かず、寒いのでその場を後にしました。元来た道へ戻り、穏やかな夜の海を眺めていて気づいたのが、意外に鳥の姿が多いということです。

 

水面には海藻を漁るオオバンが何羽も泳ぎ回り、内陸へ流れる小河川では、ほぼ暗闇に近い中でホシハジロが何度も潜水を試みているようです。「ようです」というのは、肉眼ではぼんやりとしか見えなかったのですが、気配を感じた方へレンズを向けてISO感度を上げて撮影したら、ホシハジロが写っていた次第です(写真B)。

ホシハジロ
写真B:闇の中、川で潜水を繰り返すホシハジロ

眠っていても眠っていない

カモ
写真C:浅瀬で眠るカモたち

 

一方、パイプを組んだ船着場の下にはオオバンやカルガモなどが羽を丸めて眠りについています(写真C)。興味深いのは、浅瀬に一本足で立って熟睡しているように見えるカモやクイナたちが、ファインダー越しに見ると時々目を開けて周囲の様子を窺っていること。

 

 

そういえば、別の日の昼間に休息するコガモを撮った時も、数分に一度はあたりを確認するかのように目を開けていました(写真D)。これは「警戒睡眠」というモードらしく、わが身に危険が迫った時にすぐに反応する、野生生物特有の能力なんだとか。

コガモ
写真D:休息中もあたりを窺うコガモ (左:目閉、右:目開)

 

「写真は明るいうちに撮るべし」という先入観が故に、これまで見えなかった鳥たちの夜の姿を垣間見ることができた、貴重な晩となりました。ただし、夜にカメラを手にしてこそこそしているのは間違いなく怪しいので、不審者と間違えられないように気をつけなければ。

Written by ゴサギ


 

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ゴサギ:関東(主に千葉と東京)を中心に、市街地や公園で身近な鳥の写真を撮影している「トリ撮りすと」。